兵庫県加古川市|グリーンピース動物病院 の 2016 1月 15
院長ブログ

日別アーカイブ: 2016年1月15日

犬猫の歯周病治療 劇的ビフォー&アフター (画像は順次追加してます)

特にリフォームの記事ではありませんが。
最近高齢犬猫で大きな問題になっているのが、口の中の衛生です。

いろいろ能書きを書くのも大切ですが。 一目瞭然のビフォー&アフター画像を掲載してみるのも判り易くて良いかも知れません。

では。 ご覧下さい。

ビフォー

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猫の重度の口内炎で歯周病を伴っています。 猫白血病ウィルスに感染していて、免疫力が低下しているところに、歯周病が発生し、口内炎でひどいことになっています。 ステロイドの投与で痛みはある程度コントロールされていましたが。 ものすごい口臭で飼い主様が悲鳴を上げてました。

アフター

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犬歯以外のすべての切歯(前歯)と臼歯を抜歯しました。 下顎の抜歯痕は合成吸収糸で縫合しました。
術後は抗生物質、ステロイドの内服。 猫インターフェロンの希釈液の口腔内散布で管理します。
抜歯の翌日から口臭は消失して、食欲もあり。 生活の質は飛躍的に向上しています。

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抜いた歯はこんな状態です。 臼歯は根っこが2本とか3本ありますので。 歯冠を切断して、ひとつの根っこ毎に抜かないと折れたりして残根が出来る怖れがあります。

ビフォー

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左右共上顎の1番目から3番目までの臼歯は抜けてしまっています。 上も下も臼歯は歯石で覆われてしまっています。

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左目の下の皮膚に穴が開いて、膿が出ているのは、裂肉歯膿瘍とも言いまして。 その側の裂肉歯(上顎第4前臼歯)の歯根が化膿しているために、出口を失った膿がその部位の皮膚から出ているという状態です。 これは原因となっている歯を抜いてしまわなければ治りません。

アフター

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両側共動揺がひどかったり、膿瘍の原因になっているような歯を抜歯して。残った歯については徹底的に歯肉縁下の汚れまで丁寧に除去しました。

ビフォー

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とにかく酷い歯周病です。 犬歯も臼歯も歯石の付着が半端ではありません。 この子も左側が裂肉歯膿瘍になってましたが。 手術までの投薬により一時的に、膿の分泌は止まってました。

アフター

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裂肉歯膿瘍の原因となっていた左上顎第4前臼歯を抜いて。 他の歯は、意外に健全でしたので、徹底的に歯肉縁下の歯石を除去しました。

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ビフォー

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この子も裂肉歯膿瘍で受診して来たものです。 目の下に器具で穴を示してますが。 そこから膿が出て止まりませんでした。 手術前の投薬でも止まらなかったので。 手術の際に細菌培養と薬剤感受性試験を実施しました。

アフター

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右上顎の歯はかなり抜きました。 歯の傷み方に左右で差がありました。 咬み方に左右差があったのでしょうか?

ビフォー

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アフター

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比較的軽度の歯周病の子でした。 まだこれくらいで受診されれば歯を失わずに済む可能性大です。 処置の後の日々のブラッシングなどのデンタルケアで管理が容易な症例です。

ビフォー

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アフター

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だんだん言うことが無くなって来ました。 結果が総てです。

ビフォー

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アフター

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この子は上下顎の前歯とか、下顎の臼歯を沢山抜いたので、抜歯痕を合成吸収糸で縫合しなければなりませんでした。

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抜いた歯の状態はひどいものです。

ビフォー

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アフター

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抜歯した歯は、歯根の根っこの方まで黒くなって、随分傷んでいます。

ビフォー

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この子は、口の中はまあまあましな方ですが。左眼の下がぷっくりと膨れて来まして。 細い針で細胞を採取して検査してみると、 化膿性病変であると判明したものです。 この部分に化膿性病変が出来た時には、 その多くが上顎第4前臼歯の歯根先端が化膿しておりますので。 根本治療としては当該歯の抜歯が必要になります。

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アフター

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膿瘍の原因になっていた歯です。 根っ子が3本ある三根歯なので、 それぞれの根毎にストレス無く抜けるように3分割してあります。

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上顎左側の第4前臼歯は抜歯しました。 術後の抗生物質の投薬で目の下の膨らみは治って行くことと予想されます。

ビフォー

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アフター

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まあ、ひどいものです。 特に左右上顎犬歯は、 根っ子の部分に超音波スケーラーを当てると、 鼻の穴からスケーラーからの冷却水が吹き出て来るような状態でした。 すなわち歯の根っ子の炎症が鼻の穴に貫通してしまっているわけです。
アフターの写真で見て取れるように、 犬歯の抜歯痕は合成吸収糸で縫合しています。
以上、歯周病処置のビフォー&アフターということで、画像紹介の形で書いてみました。

しかし、心すべきは、歯周病処置が治療のゴールではないということです。 せっかく処置をしても、放っておいてはまた同じように傷んで来ますから。 処置後にはブラッシングを基本とした日々のデンタルケアを主従で頑張ってもらわないといけません。

そして、何よりも大切なことは、ここまでなる前に早めに処置をする。 また、歯石が少しでも付着する前に、予防的に日々のブラッシングを怠りなく、愛犬愛猫の歯を綺麗に保つということだと思います。

見るだけで気分の悪くなる画像が続きましたが。 御高覧有り難うございました。

ではまた。