兵庫県加古川市|グリーンピース動物病院 の 育て過ぎ
院長ブログ

育て過ぎ

このエントリーをはてなブックマークに追加
Bookmark this on Yahoo Bookmark
Bookmark this on Livedoor Clip
LINEで送る

何を育て過ぎたって?

乳腺腫瘍です。先日初診で来院されたミニチュアダックスフントの未避妊の9才5ヶ月令の女の子ですが。3ヶ月前に乳腺腫瘍が気になって、その後どんどん大きくなって来て。

来院時には、有り得ないくらい大きく育ってしまってました。

外科的対応を希望されたので、すぐに院内の血液検査(全血球計数、血液生化学検査ひと通り)と外注の血液凝固系検査、胸部腹部のエックス線検査、コンピュータ解析装置付き心電図検査としっかり術前検査を実施して、来院2日後に乳腺腫瘍の摘出と卵巣子宮全摘出の手術を行ないました。

麻酔導入後仰向けに保定して、毛刈り消毒の前の状態です。

準備が整って、切皮直前の態勢。

術中の過程は省略して、手術終了直後の状態です。

しかし、疲れました。何とか取り切ったとは思いますが。3ヶ月で急速に大きくなっているという事はまず悪性の乳腺癌の可能性が高いです。

乳腺癌は転移や再発の起きやすい厄介な悪性腫瘍で、切除時点のサイズが大きければ大きいほど転移している可能性が高いですし。今回でも切除に結構な労力を要したのですが。
まだ腫瘍が小さい頃に手術させてもらえれば、転移の可能性も少なく。手術も比較的容易です。

繁殖予定の無い犬の女の子の場合、最初の発情が始まる前に卵巣子宮全摘出を実施すれば、その子の乳腺腫瘍の発生率は、何にもしなかった子に比べると200分の1であるという統計的データが発表されていて既に定説になっているとのことです。

自然のままの犬を飼育するのも一つの楽しみかも知れませんので、避妊去勢を絶対的に強制するつもりは毛頭ありませんが。

避妊手術、去勢手術を受けた犬たちは受けなかった犬たちに比べて病気になる確率が低くなり、長生きするという情報をお伝えして、避妊手術去勢手術を選んでいただく努力は惜しまないようにしているつもりです。

本日手術2日後に来院して、術後の経過を診させていただきましたが、経過としてはまあまあ順調な方だと思います。

鬱陶しい巨大腫瘍が切除出来て良かったと思います。でも、次回があるとするならば、次はここまで育てないように早目に受診していただきたいと切に願う次第であります。

ではまた。