兵庫県加古川市|グリーンピース動物病院 の 今日も乳腺腫瘍でした
院長ブログ

今日も乳腺腫瘍でした

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今日の手術の子は、高齢のアメリカンコッカースパニエルの女の子です。

この春先に、左耳に大きな腫瘍が出来てそれが自壊して大変な状態だったのを、大阪のネオベッツVRセンターに紹介させていただいて、そちらで左全耳道切除術を実施して何とか回復したところでした。

今回は左の乳腺に何ケ所も腫瘤が出来ていて、それを何とかして欲しいというお話しでした。

右の乳腺は全然何ともありません。乳腺という組織は左右の連絡がありません。もしあう性腫瘍が発生した場合には片側前後4個から5個ある乳腺の間で血液やリンパ管の流れで腫瘍細胞が移動して行く可能性があります。

乳腺腫瘍については、他の部位の腫瘤のような細胞診による悪性良性の判定はあてにならないので、基本的には外科手術による切除と病理検査が必要です。

今月の片側乳腺全摘出と卵巣子宮全摘出の症例数はこの子を含めて3頭です。

午前中から預かって、静脈カテーテルを留置し、そこから静脈輸液を実施して手術前の体調を整えます。

午後1時から麻酔導入を開始し、手術を始めました。

画像は手術前の毛刈りが済んだところです。向かって右側、犬の左側の乳腺には乳首が過剰に7個あります。腫瘤は乳腺の中程に数個見えると思います。

発情が先月にあって、その後ずっと下り物が続いているというお話しでしたので、子宮卵巣の異常を予想していたのですが。子宮の状態は思ったよりも正常に近かったです。下り物は赤色でサラサラとしか感じでしたので、発情が長引いていたのかも知れません。

お腹を開けると、腹腔内脂肪の中から妙に大きな腫瘤が出て来ました。一応採取して病理に出しておきました。

手術は意外に時間がかかって、午後4時頃に終わりました。

長い長い傷です。縫合は外科用クリップも併用しましたが、かなり時間がかかりました。

本当に何回も書きますが、繁殖予定の無い犬は男の子も女の子も去勢手術避妊手術を思春期前に実施することによりこのような生殖器関連の病気に罹患しなくなります。繁殖をさせるのであればそれはそれで素晴らしいことと思いますので、頑張って欲しいのですが。

繁殖予定の無いワンちゃんの飼い主様についてはご愛犬の生涯全体の得失をよく考慮されて、避妊手術去勢手術も検討していただいきたいと思う次第です。

さて、そして、この度取った腫瘍が良性で、この子が幸せに長生き出来ますように。