兵庫県加古川市|グリーンピース動物病院 の 02/09 高齢Mダックスフントの歯肉の腫瘤生検と歯周病処置
院長ブログ

02/09 高齢Mダックスフントの歯肉の腫瘤生検と歯周病処置

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年齢15才という高齢のミニチュアダックスフントの男の子ですが。

この数年前から顔を見る度に歯周病処置が必要ですよとお伝えして来ました。

先日来院された時には、今年に入ってから右下顎の口の中に腫瘤が出来ていて、大きくなりつつあるので心配であるということでした。

口の中を見ると、右下顎の歯肉に黒いやや柔らかい感触の腫瘤が出来ています。嫌な感じです。悪性黒色腫(メラノーマ)辺りが怪しいです。

絶対ではないけれども、あまり良い物ではなさそうだとお伝えしたところ。切除生検と病理検査、それに懸案だった歯周病処置を希望されました。

術前検査として、胸部エックス線検査、コンピュータ解析装置付き心電図検査、採血して全血球計数、院内の血液生化学検査、外注による凝固系検査を行ないました。

歯周病や悪性腫腫瘍などによる慢性炎症に起因するであろう血小板数の軽度の増加と、犬C反応性蛋白の上昇が観察されました。

処置の当日。朝から預かって昼まで静脈輸液を実施して。午後1時過ぎた頃から麻酔導入を行ないます。

麻酔導入後、生検切除を実施する前の腫瘤の様子です。

赤い矢印の先の辺りが問題の腫瘤です。

 

右下顎の歯石を綺麗に掃除して、腫瘤を切除し、これから右上顎の歯石を除去にかかろうかという段階での画像です。歯石が除去された下顎の歯の綺麗さと、未処置の上顎の歯の悲惨な状態のコントラストが強烈です。

右が終了して、左側の上下の歯の歯石も綺麗に清掃した後の画像です。

歯石の付き方が半端ではなく。特に左右上顎犬歯から第1、第2前臼歯までの歯周ポケットがひどく深くなっていて、清掃して行くと食物塊や被毛などがボロボロと出て来るような有り様でした。
本犬すごく気持ちが悪かったのではなかったか?と思慮されます。

生検も歯周病処置も無事に終了して、麻酔からの覚醒も速やかで、元気に退院して行きました。

腫瘤の病理組織検査は10日から2週間で結果が帰って来ることと思います。良性であって欲しいのですが、腫瘤の根っ子に相当する部分が周囲の一見健常に見える部分に沁みて行く有り様が見て取れますので、悪性度の高い腫瘍ではないか?と予想しています。

検査結果が出たら、獣医として出来ることを提案させていただくわけですが。飼い主様はこれ以上痛い思い苦しい思いをさせたくないという気持ちが強いようですので、経過観察になってしまうかも知れません。