兵庫県加古川市|グリーンピース動物病院 の 2014 3月 29
院長ブログ

日別アーカイブ: 2014年3月29日

秋田犬の前立腺肥大やいろいろ

11才10ヶ月令になる秋田犬の男の子の話しです。

しばらく前から来院していますが。 外耳炎やアレルギー性を疑う皮膚炎や、軽度の肝障害などいろいろ持っているみたいです。

3月9日から、おしっこのトラブルが生じまして。頻尿と赤色尿の稟告で来院されました。

尿検査をしてみると、血尿と判明しました。赤色尿が観察された場合、血尿と血色素尿とでは想定しなければならない疾患が違うのです。

腹部エコー検査を行なってみると、膀胱内には結石とか腫瘍はありません。牡犬ですから前立腺を見るのですが。前立腺はかなり大きくなっている感じです。

前立腺のサイズを計測してみると、腹背のサイズで5.35センチメートルありました。
2週間ほど、抗生物質、止血剤、前立腺を小さくするホルモン剤で治療してみると。

2週間で5.35センチが3.38センチまで小さくなりました。当然血尿も出ていません。
今回の血尿は、前立腺肥大が大きく影響している可能性があるので。今からでも去勢手術をした方が良いとお伝えして。去勢手術を実施することになりました。

術前検査では、心電図検査で左房負荷ツープラスという評価でしたから。心エコー図検査も行ないました。
心臓が軽度に肥大していて、大動脈と左心房のサイズの比が、正常が、1.6までというところを、1.71ということです。心収縮率は21.8%でしたので。大型犬では微妙なところではありますが。拡張型心筋症の初期の疑いと判定しました。

3月29日に、去勢手術を行ないました。

画像は麻酔導入後術野の毛刈りをやっているところです。

無事に手術を終えましたが。左右の精巣の大きさに異常なくらいの差がありました。

台の上の瓶の中にある右側の丸い物体が大きい方の精巣で。左側の物体が小さい方の精巣です。小さい方の精巣は精巣を納めている袋毎摘出してあります。

飼い主様には、一応病理検査をした方が良いと思うとお伝えして。同意を得ました。

検査の結果がどういうものになるのか?腫瘍性疾患で転移が頻繁に生じるものであれば、何か対応を考えないといけないかも知れません。

それにしても、今回の血尿から精巣の異常までは、去勢手術をしていれば生じなかったものであります。

去勢手術を実施した犬とそうでない犬とでは、病気の発生率や寿命の長さにおいて、手術を実施した方が著しく有利であるというのが、現在の獣医学的常識であると確立していることでもあります。

繁殖予定の無い牡犬と暮らしておられる方々においてこの記事を読まれた方は、愛犬の去勢手術を考慮されてはいかがかとご提案させていただきます。

ではまた。

グリーンピースわんにゃん訪問隊

第4金曜日ですので。 いつもの犬猫子供連れ老人ホーム訪問ボランティアに行きました。

少し早く鶴林園に着いたので。ちょっとだけ園庭の花を見てました。

ソメイヨシノはまだ蕾です。でも、随分ほころんで来ています。開花はもうすぐですね。

枝垂れ桜は満開でした。独特の風情があって綺麗です。

桜が咲いているかと思い、近寄ってみると。どこか違うように感じられます。

花のサイズが普通の桜よりも随分大きく感じられます。記憶に間違いがなければ、アーモンドの花です。

訪問ボランティアさんたちが集まって来て。時間が来たので、園の2階ホールに上がります。

コーギの子犬ちゃんが猫ちゃんを見つめています。コーギの子犬ちゃんはすごく可愛いかったです。

お子ちゃまのカバンの中身が気になるミニシュナちゃん。子供と犬の自然な交流は、見ているお年寄りにも笑顔を誘います。

賑やかしく、楽しく、時間が過ぎて行きます。永い永い人生のほんのひとこまですが。幸せを感じることが出来ました。

1時間の訪問時間が終了して、1階食堂でミーティングをやってから、急いでお仕事に戻りました。

仕事も頑張ります。

ではまた。